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【特集】徳島の旅ライターが四国の注目場所を紹介 第3回 高松の倉庫街がおしゃれ空間に – 北浜アリーへ行ってきた

63 view更新日:2020年08月01日 情報提供:マイナビニュース

政府が2014年に「地方創生」を打ち出し、国を挙げた東京一極集中是正への取り組みが開始、日本各地でさまざまな施設や事業が展開されています。本特集では、旅ライターとして国内外の多くの場所を見てきた筆者が、地元である四国で注目すべき「地域活性化に取り組む」場所やその魅力を解説します。

今回取り上げるのは香川県の高松市に位置する「北浜アリー」。かつては四国の玄関口、船による物流拠点の港町として栄えた北浜町、その倉庫街が今ではおしゃれな空間に生まれ変わっています。高松の中心地から近く、瀬戸内海を望める好立地であること以上に、その内容がとても魅力的です。

施設の発案者で、管理者である井上秀美さんに施設誕生の背景や多くの人に支持され続ける魅力を伺ったので、2回に分けて紹介します。

北浜アリーとは

香川県の高松市。高松駅などがある中心地からほど近く、少し東に位置する北浜町に今回紹介する「北浜アリー」はあります。おしゃれなカフェや雑貨店、宿泊施設やウェディング施設までが一体となった商業施設で、地元住民はもちろんのこと、県外や海外からの観光客にも多く利用されています。

北浜アリーが誕生したのは2001年の5月。20年目の営業に突入した現在も、お店の数は増え続け、より多くの人が訪れ、高松の活気を生み出す場となっています。北浜アリーの発案者であり、現在の管理者が井上さんによると、最初のアイデアは奥さんの雅子さんと一緒に考えたそうです。

日本ではまだ発展途上のウォーターフロント開発

一級建築士・商業施設士である井上さん夫妻、最初は「若い人たちが集まって遊べるような場所」を高松市内に作りたいと考えていました。というのも、今から20年以上前の高松には人が集まるのに適した広い場所がなかったのだそう。

当時はそういった場所がある自治体の方が珍しかったのですが、井上さん夫妻は北浜町の倉庫街が、新しくそのような施設を作るのに適していると、目を付けました。

二人はショッピングモールなどの商業施設を多く手がける建築士として活躍しており、さまざまなプロジェクトに関わった経験を持っています。特に、サンフランシスコのフィッシャーマンズワーフや、ニューヨークのピア17のようなウォーターフロントの開発が進む都市が、北浜アリーの参考になったと言います。

そこで二人が最も強く感じた魅力は、建物の外から中に入る時に起こる「カルチャーショック」。

外観は古びているのに、中ではおしゃれで先鋭的なお店が営業しているという、ギャップの生み出す魅力がそこにはあったのです。

日本ではそうしたギャップを与える場所はあまり存在せず、特に海や川の近くの「ウォーターフロントの開発」が進んでいないと夫妻は強く感じたのだそう。

そこで、北浜町の倉庫街を利用して高松のウォーターフロント開発の先駆けにするというアイデアを、倉庫の持ち主であるJA香川へ企画書を提出し、開発の着手に至ったのです。
○北浜町と施設との関わりについて

当時の日本では、新しく大きな施設を作る時には行政と連携するのが一般的。しかし、北浜アリーは民間のみで運営する施設となっています。その理由を井上さんは次のように語ります。

「行政と手を組んで事業に取り組むメリットもありますが、施設運営に対するしっかりとした自分のコンセプトを持っているならば、それがぶれてしまうような別の意見は取り入れない方がいい。第三者を介在させない方が、より的確に自分のコンセプトを表現できるんです」。

そのコンセプトというのは、「人間の5つの感性(五感)に響くものを設計する」ということ。井上さんは建築士でありながら、ハードの部分と同じくらいソフトの部分を重要視しています。単純に立地がいいことであったり便利であったり、店の数が多いというような特長だけでは、井上さんの理想の場所にはなり得ないそう。

「来た人が楽しく時間を過ごし、また来たいと自然と思ってもらえる場所作りを心がけています。その実現には、例えば飲食店では味のクオリティを高くするのは前提条件で、味覚だけでなく見た目や香りにも気を配り、いろいろな側面から人を満足させるといったことも大切です」。

こうした姿勢は北浜アリー全体に浸透していると思えるシーンが各所で見られました。現在21店鋪あるさまざまな業態の店の経営者とは、よく一対一で話し合っていると言います。一般的な商店街などでイメージする全体ミーティングのようなものよりも、個別に相談を受け、運営や管理に関する話をしているのだそうです。

実際、取材時に多くの店を紹介してもらいましたが、井上さんと店側との距離感が近い印象を持ちました。ビジネスの詳細に関わるやり取りを常に共有していて、北浜アリーの中で経営者同士の横のつながりがあり、共通の意識を持って動いている、といった雰囲気を感じることができたのです。

五感を重要視して運営している井上さんならではの連携だと思います。次回の後編では、北浜アリーが今後目指すものや、井上さんお勧めのスポットを紹介します。

筆者プロフィール: 岡本大樹(おかもと・だいき)

1986年徳島生まれ徳島育ち。大学の時にドイツ留学→ドイツ国内とか東欧とか周ってたら旅好きになってた→ホテルに就職→47都道府県原付旅→カメラマンアシスタント→小笠原旅→旅ライター。「十人十旅!」をコンセプトにいろんなカタチの旅を学び、また自分の旅を創造していきたい。これまでは主に日本での旅をしていて「47都道府県」「4端(宗谷・根室・与那国・波照間)」を訪問。

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