コロナでハウステンボスやサンシャイン水族館は変わる? レジャー業界に聞く - tabico

コロナでハウステンボスやサンシャイン水族館は変わる? レジャー業界に聞く

120 view更新日:2020年06月09日 情報提供:マイナビニュース

新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、人々は外出を自粛し、レジャー施設の多くは臨時休業となった。外食産業では、テイクアウトやデリバリーなどの「中食」に取り組めるが、レジャー施設は利用客に来てもらい、体験してもらう以外の方法が皆無である。

また、休業や失業などによる収入減により、レジャーどころではない人も少なくないだろう。出かけるよりも、家での楽しみ方を模索する「巣ごもり消費」が活発化した点も、レジャー産業にとって痛手となる。

今後、感染症拡大が落ち着き、今の騒動が治まることがあっても、地球上から新型コロナウイルスが消滅することはおそらくない。ウイルスとともにある時代の企業の取り組みをまとめたい。

ハウステンボスは地域を活性化する

「ハウステンボス」(長崎県)は、敷地内に中世ヨーロッパの街並みを再現。レストランやホテル、アクティビティーを備えた滞在型リゾートである。

新型コロナウイルスの影響で、2月29日から3月15日まで臨時休業をし、3月16日からの一部施設営業再開や再度の臨時休業を経て、5月16日より長崎県在者限定で営業を再開し、「30年ぶりに来て楽しんだ」「バラがきれいな季節に来られてうれしい」など、好意的に受け止められている。

広報担当者も、「安全面の対策を徹底し結果、想像以上のお客様にご来園いただきました。長崎県限定で開園したということへの安心感と、防疫体制についても一定の評価をいただいたものと考えております」とうれしそうだ。

営利企業でありつつ、「世界の人々に喜びと感動を提供し、新しい観光都市を創造します。」を企業理念とする同施設の原点を感じさせる。

19日からは県外在住者も入園可能としたが、それまでは、「長崎県民になりたい」「大変ですが頑張ってください」「早く通常営業に戻れるように県外から応援しています」というメッセージが相次いだという。

広報担当者のコメント中に、「マイクロツーリズム」という興味深いワードがあった。県境を越えず、近場で観光や旅行を楽しむスタイルのことだ。

「今後、遠方からの来訪が回復するまでに時間を要すると予想されますので、地域の皆さまからご利用いただけるよう注力する予定です。まずはマイクロツーリズムで、地元の方によく知っていただき応援していただくことが第一歩と考えております」
○サンシャイン水族館はオンラインでつながる

外出自粛の動きが拡大する中、水族館や動物園ではオンラインでの情報発信が活発化した。「サンシャイン水族館」(東京都)では、休園中だからこそ撮れる奇跡の動物ショットをSNSに投稿し、動物ファンの心をつかんでいた。

同施設は3月3日から臨時休館していたが、6月8日からの営業再開を発表。館長の丸山克志氏は、「コロナ禍においても、SNSを通してさまざまな視点からの生き物の魅力を発信することで、ステイホーム中の皆さまに癒やしや楽しみを提供できました。伝え方に関しても、自分たちの新たな発見がありました」と、休館中の活動を振り返る。

池袋のサンシャインシティにある人気水族館だけあって「密」になりやすいが、その点は、入場整理券、4歳未満以外のマスク着用、検温などの感染対策を講じている。

「フィジカルディスタンシングを保つべき状況でも、人と人のつながり、生き物と人のつながり、自然とのつながりの大切さを発信していきたいです。今後も飼育動物の命や健康を守りながら、これまで通りの生き物と直接つながれる水族館という現場を中心としつつも、オンラインという間接的な場も含め、多様なチャンネルと手法で皆様とつながりたいです」
○自転車はコロナを奇貨として進化する

コロナ後の社会では、「密」を避ける自転車が存在感を増している。日本サイクルスポーツ振興会に話を聞く。

「自転車は他人との接触を避けながら移動できる手段。スポーツ自転車であれば片道20kmほどなら通勤にも無理なく使えて、満員電車を避けられます。日光を浴び、新鮮な空気を吸いながらのサイクリングは健康維持にも役立ちます。感染防止のためにも、まずは自分自身の健康管理が大事です」

同会では、「通勤に自転車を使ってほしい」「運動不足を自転車で解消してほしい」というメッセージを発信中。通勤も運動機会の一つであり、バランスの取れた食事と適度な運動により、免疫力向上も期待できそうだ。

「最近はシェアバイクも増えています。都内の数駅程度移動なら、自転車にすると、電車待ちの時間が減らせて気分転換にもなります。ただその一方で、自転車事故が多発しています。最近では、宅配サービスニーズの増加に伴い、配達員の事故も増加中。自転車に免許はいりませんが、一人ひとりがルールを遵守したうえで自転車に乗るのが大前提です」

自転車はスポーツ競技にもなっている通り、幅広い楽しみ方があるのだが、疫病まん延が奇貨となり、自転車競技としての新しい可能性を示した。ウイルスの影響で大会の延期や中止が相次ぐ中、トップ選手の呼びかけでオンラインのレースが始まったのだ。

「トップ選手がオンラインでレースをしたり、ファンと一緒に走るイベントを開催したりしています。また、都市部より人が少ない山で楽しめるマウンテンバイクはコロナ禍での運動に最適です。さらに、競技だけではなく、町探索で食や景観を楽しむことを主としたポタリングもあります。営業自粛中の飲食店を巡ってテイクアウト品を買ったりすれば、街の活性化にもつながります。誰でも乗れる自転車の可能性が広く知られ、自分のスタイルで競技やサイクリングを楽しむ方が増えれば、スポーツ界や観光業の支えになると思います」

コロナ禍のため、あらゆる業界が経験したことのない事態に直面し、対応を迫られている。こういう危機の時にこそ、企業の真価が問われる。

社会に望まれるサービスを提供しているか、従業員や客の安全を大事にしているか――経営や人材の戦略を見直し、古い価値観を大幅アップデートすることにより、成長する機会とできるのか、企業側に期待したい。

筆者プロフィール: 木村悦子

出版社勤務後、編プロ「ミトシロ書房」創業。紙・Webの企画・編集・執筆を行う。著書に『入りにくいけど素敵な店』『似ている動物「見分け方」事典』など。関心領域は、食文化・動物学・占いなど。

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