行った気になる世界遺産 (64) 知床の流氷にも負けぬママの塩対応!? 美しきカラフトマスに釣り人もほれる - tabico

行った気になる世界遺産 (64) 知床の流氷にも負けぬママの塩対応!? 美しきカラフトマスに釣り人もほれる

79 view更新日:2017年05月19日 情報提供:マイナビニュース

先日、世界遺産アカデミーが発表した「勉強して行きたくなった世界遺産ランキング」はご覧いただけましたでしょうか。トップはやはりフランスにあるあの遺産でしたが、日本の遺産も多くトップ10入りしていました。

その中で気になったのが、5位の「知床」に投票した世界遺産検定受検者のコメントです。「地元が北海道なのでぜひ行きたい」(女性3級)、「北海道に住んでいるのに、まだ行ったことがなく、季節海氷域というめずらしい自然や動物たちを見たいから」(女性2級)。どうやら、知床は北海道民にとってもなかなかの秘境であるようです。

そんな知床を昨年訪れたのは、関東に住む40代のサラリーマン男性。いきつけのスナックのママが北海道出身ということもあって、今宵は北海道トークに花が咲いているようです。男性は昨夏、釣りをしに知床を訪れたとのこと。

40代のサラリーマン男性、スナックのママに語る

「夏の北海道っていいよなぁ。空港からドライブするだけでも、目の前の景色にコンクリートジャングルでの日常が洗われたよ。ママがいなければ俺っちはこのコンクリートジャングルで生きていく自信がないね。今度知床に行くのなら、最初から中標津空港に着く飛行機に乗らないとだな。去年は支笏湖と朱鞠内湖にも行ったから仕方なかったけど、さすがに遠かったもんな~。東の端っこだけあって、なかなか行きづらい。そうそう、クルマの運転にはだいぶ気を遣ったよ。

ママは知床行ったことないの? へぇ~意外だな。函館出身だから北海道の東の方には縁がないって? ふうん、そういうもんなんだ。

知床半島は、山を挟んだ東側と西側で雰囲気が違うんだよ。西のウトロは荒々しい磯が多くて、東の羅臼は浜辺になっていて。本命のカラフトマスは強烈な引きでいい魚だったな。ママお得意の石狩鍋はサケを使うけど、俺っちのカラフトマスで一度作ってほしいなぁ、なんて。渓流に入ってのオショロコマ釣りも地味に楽しいのよ。あんなにきれいな魚はなかなかいないよ。まぁ、ママの方が100倍きれいだけどね。しかし『熊注意』の看板にはゾッとしたね……。

次に知床に行くなら、やはり冬かねぇ。流氷を見ないことには知床に行ったとは言いがたいし。ママどう? 行ったことないなら俺っちと一緒に冬の知床に行かないか? えっヤダ? つれないなぁ。いいよいいよ。もし行きたくなったら、店の軒下に黄色いハンカチを結び付けておいてくれよな……」。

この男はママを落とせるのか。続きが気になりますが、用語解説いってみましょう。

中標津空港
なかしべつくうこう。羽田空港とは一日に一便しかフライトがないが、知床に最も近い空港である。知床ウトロまでクルマで65km、1時間。

支笏湖と朱鞠内湖
しこつことしゅまりないこ。どちらも本州の釣り人からしたら垂涎の釣り場である。対象魚はブラウントラウト、イトウ。

さすがに遠かった
新千歳空港から知床ウトロまで行こうとすると、クルマでおよそ350km、5時間かかる。東京~名古屋間に相当。

クルマの運転にはだいぶ気を遣った
どこまでもまっすぐ伸びていく北海道の道。ついついスピードを出しすぎてしまうが、土地勘のない旅行者は速度を控えめに。レンタカーが取り締まりにあっている光景は夏の北海道ロードサイドの風物詩。

山を挟んだ東側と西側で雰囲気が違う
半島の中心を貫く知床連山を隔てて、東のウトロと西の羅臼では気候が異なる。ウトロは温暖だが、羅臼は冷涼で夏でも涼しい。ウトロ側は観光・農業が主要産業なのに対し、羅臼側は昆布に代表される漁業が盛んである。

カラフトマス
サケ科サケ属。釣り人が知床を目指す理由のほぼ100%がこの魚。いわゆるサケ缶の中身のほとんどがこの魚である。

オショロコマ
日本では北海道にのみ生息するイワナの仲間。体長25cmほどで、渓流域に生息する。斑点と腹部の朱色が美しい。本州の釣り人ならやはり釣っておきたい一尾。

『熊注意』の看板
サケをくわえている木彫りのクマ人形よろしく、ヒグマは渓流域にしばしば出没して魚を獲る。地元の釣り人も渓流に入る時は相当に気を遣っている。知床あたりの宿では、何日前にクマが出た、などの情報をよく聞かされる。注意しすぎてしすぎということはない。

流氷
オホーツク海に流れ着く海氷(流氷)は、知床の冬の一大名物。知床から少し北の紋別は、アルキメデスのネジの原理を使っているガリンコ号という、ナイスなネーミングの流氷砕氷船が運航する観光スポットとなっている。知床は地球上で最も緯度の低い季節海氷域(特定の時期のみ凍る海域)である。この海氷に含まれる豊富な栄養によって、海中のプランクトンから大型魚、そしてそれを食べるクマやオオワシなど陸の生物までつながる食物連鎖が形成される。知床の豊かな自然の秘密は海氷にあり。

世界遺産データ

『知床』。自然遺産。2005年登録。日本・北海道

筆者プロフィール: 小俣 雄風太(おまたゆうた)

「世界遺産検定」事務局の編集広報部員。自転車ロードレースに魅せられ本場フランスに一年留学。その後イギリスのサイクリングアパレルブランドで広報を務め、世界各地で自転車に乗るうちに世界遺産を強く意識するようになる。検定を通じて世界遺産の魅力と意義を広めたいと奮闘中。

世界遺産検定とは?

世界遺産の背景にある歴史、文化、自然等の理解を深め、学んだことを社会に還元していくことを目指した検定。有名な観光地のほとんどは世界遺産になっているため、旅の知識としても役立つと幅広い世代に人気。
主催: 世界遺産アカデミー
開催月: 3月・7月・9月・12月(年4回)
開催地: 全国主要都市
受検料: 4級3,000円、3級4,500円、2級5,500円、1級9,700円、マイスター1万9,000円、3・4級併願7,300円、2・3級併願9,500円
解答形式: マークシート(マイスターのみ論述)
申し込み方法: インターネット又は郵便局での申し込み
その他詳細は世界遺産検定公式WEBサイトにて。
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